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まれびとによる日記
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皇紀2670年08月19-20日
20日 只今PCゲームメーカー各社様より許諾をいただいております。何のって、レビュー内Storyの引用許可を。今の所全てのメーカーさんが「おっけぇ、許す!」と言ってくださっているのでありがたいです。 ……ホントはYouTubeもいけないと思うのですが、見逃して…………!! さて、レビュー以外で諠主さん達のお話が無いというのも寂しいのでそういったものを用意しようと画策中。……いえ、前はあったのですが毎回途中で飽きて止めてたのですよね。でも今回は頑張るよ! そんなわけで序章。 ---------- 上郷村の民家の娘、栗を拾いに山に入りたるまま帰り来たらず。家の者は死したるならんと思い、女のしたる枕を形代として葬式を執行い、さて二・三年を過ぎたり。しかるにその村の者猟をして五葉山の腰のあたりに入りしに、大なる岩の蔽いかかりて岩窟のようになれるところにて、図らずこの女に逢いたり。互いに打ち驚き、いかにしてかかる山におるかと問えば、女の曰く、山に入りて恐ろしき人にさらわれ、こんなところに来たるなり。遁げて帰らんと思えど些かの隙もなしとのことなり。その人はいかなる人かと問うに、自分には並みの人間は見ゆれど、ただ丈きわめて高く眼の色少し凄しと思わる。子供も幾人か生みたれど、我に似ざれば我子にはあらずといいて食うにや殺すにや、みないずれへか持ち去りてしまうなりという。まことに我々と同じ人間かと押し返して問えば、衣類なども世の常なれど、ただ眼の色少しちがえり。一市間に一度か二度、同じようなる人四・五人集まりきて、何事か話をなし、やがて何方へか出て行くなり。食物など外より持ち来たるを見れば町へも出ることならん。かく言ううちにも今にそこへ帰って来るかも知れずという故、猟師も怖ろしくなりて帰りたりといえり。二十年ばかりも以前のことかと思わる。(柳田國男『遠野物語』) 今。稀神大社の社務所には二人の巫女がいる。 小さい方――純和風なのにどこかビスクドールのような印象を受ける、瑠璃色の眼、漆黒の髪、灰色を脱色した象牙色のような肌を有した少女――が雲隱言葉。 薄い方――灰色の眼、白銀の髪、病的なまでに白い肌を有した少女――が澪標紗綾である。 二人は、今し方言葉の運んで来た緑茶を手に、何を話すわけでも無く、ただくつろいでいた(社務所だというのに)。尤も、参拝客など来ないのでそうしていても問題は無いのだが。 さて、此の度の物語は何処から紡がれるのか。そのきっかけを作ったのは紗綾であった。 彼女は持っていたお茶を置き、机に乗せていた読みかけの本を取り(因みに『野菊の墓』である)……表紙をぼんやりと見ていたかと思うと、これまたぼんやりと呟くように言葉に訊ねた。 「そういえば、言葉。諠って何であそこまで……その、ヒロインが不幸になる作品が嫌いなの?」 ヒロインが、と不幸の間に『性的に』が入る事を彼女の代わりに補則しておく。 諠とはこの神社、稀神大社の主祭神・天諠主神の事である。普通神様は神社で生活していないがこの神社だけは特別なのである。因みにこの神社に純然たる人間は居ないが、それはまた別の話。この場に於いて重要な情報を挙げておくと、諠主はPCゲーム(お子様お断りの恋愛もの)が大好きなのだが、その内容は全て『純愛もの』であり、『凌辱もの』など、女性の不幸により性的興奮を煽るような作品には全く手を出さないのである(尤も、神様の場合生殖行為は義務であって欲求ではないので、そもそも諠主はゲームに対して性的興奮は覚えないのだが。それでも女性が不幸になる作品はやらない)。それは性癖やフェミニズムなどではなく、何か別の理由があるようにも思えた。そこが、紗綾は何となく気になったのだ。 「んぅ? ……そうですねぇ。多分、むかし私がそういう目にあったからだと思いますけど」 お茶をすすりながら、考えるようにして顔を少し上へ向け、天井に目線を向けたかと思うと、特に何でも無い事のように言う。何と言うか、あたかも「今日の晩ご飯はカレーにしましょうか」程度の事のように。 「…………え?」 コトバだけでは分からないが、これでも驚愕している。街中でツキノワグマに遭遇してもここまで驚かないだろう、というくらいに驚愕している。大変分かり辛いが。 「どうかしましたか?」 きょとん、と。驚愕している紗綾が何に驚愕しているのか分からない、といった表情で紗綾を見つめる言葉。 「どうかしましたかって……、言葉、昔そんな事があったの?」 「……あれ、いってませんでしたっけ?」 「言ってない。そんな事があったなんて、聞いた事が無いよ」 「そうでしたかー。会った人には大体いっていたつもりなんですけど……盲点でしたねー」 瞬間。何でも無い世間話かのようにそんな事が言える言葉が、紗綾は少し恐くなった。 自分が犯された――それもおそらく諠以外の誰かに――経験を、なんでこんな風に告げる事が出来るの? 「紗綾さん? なんだか顔色が悪いですけど……大丈夫ですか?」 「……言葉こそ、大丈夫なの?」 「ほぇ、私ですか? ご覧のとおりピンピンしてますけど……」 首を傾げながら答える。その表情は実に自然体(で訝しげな顔で紗綾を見ている)で、隠し事をしているようには見えない。つまり。それは言葉にとって本当にその程度の事だという訳で。 「……もしかして、実は精神的に壊れているのかな。…………あと、そっか。小さくてもちゃんと需要あるんだ」 「……………………」 なんだか、今すごく失礼なことをいわれた気がする。二回くらい。 しかしよく聞き取れなかったので言葉はそれを聞き間違いだと判断し、 「まだお話したことがないのでしたら、今お話しましょうか? ここにいるのにこのお話を知らないのは、一大事ですっ」 そんな事をのたまったものだから。 「……………………」 紗綾がいつになく感情を表に出して青ざめていた。 あの言葉が、凌辱された過去を持っていて、それを嬉々として他人に話す? 会った人の殆どに? 紗綾は考えた。これには何か理由があるはずだと。若しくは何かコトバのトリックがあるはずだと。しかし考えても考えても妥当な答えは見つからない。積もるのは悪玉化した「何故」ばかり。色々な「ありえない」が頭の中をぐるぐると駆け巡り、ついには―― 「……わかった。話して」 ――思考を、放り投げた。 ---------- 21日 続きです。 ---------- 「いつのことだったか、なんて忘れてしまうくらい前のことです。ここも、今でこそ私たち以外に誰もいませんが、以前は人がそこそこいる村だったんですよ? むかしとは大分変っちゃいましたけど、変わらないものだって、少しだけ。ほんの少しだけあります。……さて、このお話をするには、最初から話さなくちゃいけません。音楽は最初から聴いているかその調べが美しく聴こえるのですし、本は最初から読んでいるから紡がれるコトバに感動を覚えるのです。だから、想い出すなら最初から。主さまと、私の出逢いから」 吾輩は猫である。名前はまだ無い。 どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕えて煮て食うという話である。しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ちついて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始であろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。 (夏目漱石『吾輩は猫である』) 「人って、誰でも小さい頃の記憶って、あると思うんです。それはとっても断片的で、まるでバラバラになったパズルの一ピースを見ているようなものですけど、そのパズル――一年で一枚の――が、段々年を重ねるごとにわかるピースが多くなってきて、最後には今年とか去年とか、もうほとんど完成した一枚のパズルのように、はっきりと思い出せる記憶になります。……はっきりとっていっても、毎日のことを思い出すことは、出来ないですけど。でもそんな感じで、近い過去の方が沢山のことを思い出せますよね? 普通、そうなんです。 ……なんでこんなことをいったのかといいますと……、私、その、段々っていうのが、ないんです。……えと、つまり最初、思い出せる限りで一番むかしのことは、主さまと出逢った時のことなんです。それより前のことは、思い出せません。まるでまだ私は生まれてないんじゃないかっていうくらい、全然、わからないんです。主さまと出逢った後のことは、それこそ昨日の出来事のように、しっかりと覚えています。だから、その、境界っていうんでしょうか。記憶があるのとないのとが、とってもはっきりわかれているんです。……変ですよね? 私も変だと思いますし、主さまもその時は変だと思ったと思います。だって、そこからしか記憶がないってことは、主さまと出逢った時は、記憶喪失と同じ状態だったってことですから」 一拍置いて。 「でも、今の私にはそれがとっても幸せなことなんです。だって、私の記憶は主さまから始まっているんですよ? 本当の生まれとか、そんなのは、もうどうでもいいんです。……それにどちらかというと、私っていう存在はその時、主さまと出逢った時に生まれたって思いたいです。だって、それなら私の人生は、主さまと出逢うところから始まって、主さまと別れるところで終わるんですから」 言葉の顔は、それこそ世界中の幸せを独り占めしているような、見ている者の顏をも綻ばせるような、そんな満ち足りた表情をしていた。 言葉は、まるで孫に昔話を聞かせる祖母のようにゆっくりと、語り聞かせるようにコトバを紡いでいたが、ここで一旦区切ると、手に持っていた既に冷めかけていたお茶を、両手で美味しそうに再び飲み始めた。その姿は普段の幼さを孕んだ可愛らしさとは違い、何処か貫禄のある大人びた姿のように見えた。ように見えただけで実際は変わらずロリ娘であることに変わりはないのだが。両手でちびちびとお茶を飲んでいる辺りが特に。 そんな言葉の話を先程から黙って聞いていた紗綾は思った。 何、このノロケは、と。まだ本編が始まってもいないのにこのレベルなら、本編はどうなるの、とも。 しかしいちいち突っ込みを入れていたら体力が持たないような気もするし、何より突っ込みは自分のキャラでは無い、と思っていたので黙っていることにした。 ---------- 思ったより長くなりそうな予感です。 PR
19日
Web拍手の返信のみです。尚、作品名のみの拍手と私信のような拍手は取り上げません。わたしの心のハードディスクにそっと入れておきます。 皇紀2669年12月24日 >好みが合うので参考になりそう ちょくちょくお参りに来ます ほったらかしにしててゴメンね……! でもあれなんです。去年というか結構最近までホームページビルダーを導入していなかったので、返信出来るスペースってもんがね、ごめんなさい言い訳止めます。だから見捨てないでこれからもどうぞご参拝ください。 皇紀2700年08月06日 >面白い! 面白い! ありがとうございます。……それしか言えませんがありがとうございます。 皇紀2700年08月16日 >凄く面白かった ありがとうございます。どのレビューが良かったのかが分からないので何とも言えないのですが、気に入っていただけたようで何より。これからも彼らを見守ってあげてください。 皇紀2700年08月17日 >>言葉の知識とか反応の差で漠然と時系列順にしてみるもの面白いかも知れません。(「ちらしのうら」より)//最近その面白さがわかってきたような気がします。既にプレイ済みのゲームのレビューしか普段読まない私でも、こちらのレビューは末プレイのものでも楽しく読めます。とりあえず、「このちゃん頑張れ~!!」(謎) 長文ありがとうございます。泣けるほど嬉しいです。お楽しみいただけているようで嬉しいです。本来、うちのレビューは未プレイの人が購入の指針になるように書いていたので、結構本望だったりします。言葉さんは、ああ見えて偏見が結構強い人(?)なので最初の頃は食わず嫌いでやらないって事が多かったみたいです。今は、あまりにもえっち過ぎない限りはやるみたいですけど。はい。……言葉さんには幸せになって欲しいですね。まあ、今でも充分幸せみたいですが。
mixiの方で『GOSICK(富士見ミステリー文庫)』の方を掲載するって言った四半刻後に『まじからっと☆れいでぃあんと』のレビューを書いていました。気分屋ですみません。
とまあそんなわけで久しぶりにゲームのレビューです。絵が気に入らなければ買うメリットは無いので止めましょう。そんな作品。 さて、結構サイトをいじりました。箇条書きにします。 ・このページ下部にメールフォームを設置 ・このページ上部にビジターを設置 ・レビューページにアクセス解析設置 ・レビューページに注意事項掲載 こんな感じです。 一番下のは、アクセス解析してみたら『作品名 レビュー』などで検索して来られる方が多い事が分かったので。当社はフレームを使用しているので、それだときちんとサイトが表示されません。なので誘導を。気付いて良かったー。
14日
ライトノベルの更新をしました。 『あの日々をもういちど』。……あまり好きではありません。嫌いでもないのですが。 別段書く事も無いのですが……、mixi日記の方で書いた某持論が何故か結構支持されたのでこちらにも書くかも知れません。対談形式にするかどうかは微妙ですが。 ああ、そうそう。この日記書いている日付を見れば分かる通り、コミケには参加しません。人ごみダメなのです。まあ二次創作には興味無いし……行かなくても全く困らないのですけど。 次回はまたライトノベルっていう感じがします。もしくは『まじからっと☆れいでぃあんと』かなあ、と。 10日 レビュー書いていませんが更新します。 只今レビューページで行っている作業。 ・中古相場の記入 ・アイコン付きの新仕様に変更 こんな感じです。ちょっと専念しているのでレビューが更新できていません。もし楽しみにしてくださっている方が居たら申し訳ないです。因みにアルファベット順に直しているので、早いものは直っています。 一日だけWeb拍手が物凄かった日がありました。一時間で更新されるので何人押したのかいまいち分からないのですが(一時間以内に押すと、一人が二回押していると分かる)、多分一人の方じゃないかなー、と思います。レビューがなのかどれなのか分かりませんが、面白いと言ってくださりありがとうございます。ここまでストレートに褒められると逆に疑ってしまう自分が悲しいです。 このまま掲示板やWeb拍手の書き込み増えろ!
皇紀2670年08月04日
『eden* PLUS+MOSAIC』を掲載しました。 ……何を書いているんだろう、と思いました。まあ短いし、こんな感じで良いですよね。セット販売されていると思うので、そっちで買った方が良いです。 さてまた余ったので最近読んだライトノベル進捗。mixi日記より引用。 乃木坂春香の秘密11(電撃文庫) もう展開に無理がある気がして仕方が無いです。 誰か終わらせる引導を渡してあげてください。 若しくはとっとと付き合っちゃって、付き合ってからの話を第二部として始めてください。 もう、しゃあ(『こなたよりかなたまで』の原画)の為に読んでいるようなものかも知れない。惰性。 最近春香の語尾の「です」がウザったくなってきました。 カンピオーネ7 斉天大聖(SD文庫) ありがとうカンピオーネ。 カンピオーネモードの護堂さんマジぱねぇです。 キテレツ大百科のED以上にキスシーンをプッシュしている訳ですが、今回が一番ですかね。段々凄くなってますね。 某秘密とか、そういう友達以上恋人未満みたいなのがずーっと続く作品より、なんか色々と割り切っているこの作品の方が好きです。 魔法の材料ございます4 ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚(GA文庫) マイミクに薦めたら全員から大不評だった本作。 ……面白いと思うんだけどなあ。 頭脳派の俺つぇええええええ主人公です。しかも血統書付き。 作品の雰囲気としては限りなく『レミュオールの錬金術師』みたいな感じです。雰囲気だけですが。 魔法またーり系。ロンロン牧場でディンの炎を使っているようなそんな感じ。 気になったら騙されたと思って、さあ。 苦情は飽きたので受け付けません。 僕は友達が少ない4(MF文庫J) 何故大絶賛されているのか全く分からないし、何故みんなそこまで笑えるのかも皆目見当もつきませんが、好きです。 ただこの人の作品は時々思想書になる。 いえ、普通の小説やライトノベルは作者の思想が入っていて当たり前なんですが、それはシナリオに織りこまれるべきであって。 こういった形式(一話完結型)を取っている作品で作者の思想をいきなり入れるというのは、どうなのよ。みたいな(主に『ラノベ部3』)。 でも好きなんですけどね。面白ければそれでいい。 ギャルゲーマスター椎名(電撃文庫) つまんなかったです。 まよチキ!1~2(MF文庫J) 何これ超面白いんですけど。会話が。凄く。 ただ、もう主人公が特殊体質でそれを何故か美人ヒロインズ助ける、と言った設定は食傷気味さ。 その辺はトレースかと思うくらい『えむえむっ!』と似ています。 ・ヒロインがSである ・主人公が女性に関する特殊体質を持っている ・それを直すためという名目で交流が始まる ・家族が主人公を溺愛 主にこの辺が『えむえむっ!』との類似点。 その他、どこかで聞いたことがあるようなギャグ多数。 でも面白いから良いさ。 絵はバルドシリーズの人です。 因みにタイトルは作者曰く、「迷える執事とチキンな俺と」の略らしい。 また聞いたことのあるようなないようなタイトルだこと。 |
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